セイゴやメイタばかりでもない多々良川河口付近
博多湾で、年配の釣り人が貯木場と言えばこのポイントを指すのが多々良川河口のこと。
今現在は木が浮いていることを見ることはできないが、以前は大量の木が浮かんでいた場所で、多くの釣り人から貯木場の愛称で親しまれてきた釣り場です。
全長17キロにも及ぶ二級河川の多々良川の河口と言うこともあり、メイタ~チヌ、セイゴ~スズキはもとより、汽水区域を好むキビレやハゼ、トンマ(ヒイラギ)などが多いことでも知られている。
かなり以前は、室見川と同じようにシロウオ漁が盛んだったが、水質が悪化したことと環境の変化によって激減し、現在はシロウオ漁をここでは見ることはない。
人工島が埋め立てられる前までは、名島神社の前付近がカレイの産卵場として知られ、すこぶるカレイが多いポイントでもあった。
釣り場の入り口は、香椎かもめ大橋の橋げたの下ぐらいに位置する。
釣り場は、多々良川沿いに長く延びた逆L字型の防波堤。
真ん中付近に水銀灯があるが、夜になっても点灯しない。(残念!)
以前は離れていたところが接合され、湾内の潮の流れが変わったが、左右どちらも狙えるありがたいポイントでもある。
多々良川に面した防波堤はソロバン玉のような形をした構造になっており、ここにメイタ~チヌが付きやすいはずなのに、際にはあまり付いていない。(涙)
最先端まで行きつめると、左側に足場が細い防波堤が伸びている。
最先端の正面に見えるのが沖防の通称「切れ波止」で、その先端から左側に繋がる防波堤が「一文字」と呼ばれているポイント。
ここに渡るには、はやと丸で渡るしかない。(渡し賃2000円)
さて、この多々良川河口のポイントの良い点は、港湾作業や貨物船の離発着などで釣り場を移動しなくてもすむこと。
せっかく釣り場を構えて釣っている場所に船が入港してくるために移動を余儀なくされることも多い博多湾の埠頭と違い、一日中釣りを満喫出来るポイントでもある。
多々良川河口(旧貯木場)のポイント解説と釣れる魚の解説
現地の地図を描いたので、」参考にしていただきたい。
多々良川の川に向ってはどこがポイントと言うこともなく、どこからでもウキ釣りや投げ釣りが可能だし、夏場はメイタ~チヌの落とし込み釣りも可能ではあるが、不思議と釣果はイマイチ。
先端と左に伸びる波止からはウキ釣りでセイゴ~スズキの好ポイント。
夏場はサビキ釣りでアジゴを釣って泳がせ釣りをすると、かなりの確率でスズキクラスが狙えるポイントでもある。
昔は際のアイナメの一級ポイントだったが近年は博多湾内のアイナメが激減し、ほとんど釣れない。
チョイ投げ釣りではハゼはもちろん、キス、トンマ(ヒイラギ)、セイゴ~スズキ、アナゴ、カレイが狙える。
ルアーでは、年間を通じてシーバスのポイントとして知られているが、ルアーマンにとってはここよりもかなり上流のほうが良く釣れると言う方が多い。
意外なところでは、サビキで釣れたアジゴをエサに投げ釣りをしておくと、アカエイも多いが、稀にヒラメやマゴチもヒットするポイントであることは案外知られていない。
メバルが非常に多い場所としても知られ、案外人が竿を出さないようなところで意外な大物に出会える。
メイタ~チヌはGWから10月末ぐらいまで狙えるが、ここに限らず春先はモエビや岩ムシ、盛夏は岩ガニかカラス貝をエサにするとエサ取りに悩まされずにすむ。
エギングでコウイカはもちろん、ミズイカを釣ったという方も案外いる。
多々良川河口(旧貯木場)マル秘情報
多々良川のほうに向かってマキエを撒いてウキフカセでメイタ~チヌを狙ったり、夜釣りでせセイゴ~スズキを狙う方が圧倒的に多いポイントとして知られるのが貯木場。
実は、貯木場は昔から通っていた方ほど内側を狙う傾向にある。
特に先端に向かう波止が崩れた地点から左側の夜の内側の際狙いでは季節によっていろいろな魚が狙えるので面白い。
軟調の落とし込み竿だと、多々良川と内海を行き来する穴に魚が潜り込まれて、ほぼ獲れなくなるので要注意。
稀に40センチを超えるキビレが掛かり、猛スピードで走り回るが、沖に走った時はたいてい獲れるが、穴倉に入り込まれると95%以上獲れない。
春先はメバル、タケノコメバル、秋口から晩秋にかけては20~25センチぐらいのクロも多い。
先端部分からのサビキ釣りでは、稀に年によって30センチを超えるビックサイズのアジも釣れることがあるマル秘ポイント。
冬場はサヨリパターンのペンシルミノーで、内側にいるシーバスを狙うのがこの釣り場の定石。
また、夏場から秋口は、左に伸びた波止先端の波止の足元で、キスが良く釣れることはあまり知られていない。
都会の喧騒を忘れ、人工島の灯りを目の前にして、船などに邪魔されずにゆっくりと釣りを楽しみたい方には夜釣りがおすすめなポイント。
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